2020.5.3 17:53
【欽天四化紫微斗数の基礎】奴僕宮
欽天四化の宮位の象意は、星曜派、飛星派とは少し異なるところがあります。
それが如実に示されるのが、奴僕宮です。
星曜派の紫微斗数では、奴僕宮は友人知人、顧客や偏財(不労所得)などをみる宮として、あまり重要な宮として取り扱われていないようで、一般の紫微斗数の書籍の12宮の説明でも、ほとんどページ数は割かれていません。
しかし、欽天四化では、奴僕宮は洛書で6=8となり、つまり疾厄宮と奴僕宮は同じ意を持ち、身体健康をみる宮として非常に重要な宮となります。
とくに生死に関わることは、奴僕宮が絡むことになってきます。
陳老師がおっしゃっていましたが、「兄弟宮、奴僕宮には自化は付かないほうがいい・・・」という意味は、それだけで健康問題にリスクがあることになります。
しかしながら、奴僕宮はそれ以外でも大切なことをみる宮でもあります。
宮位転換すると奴僕宮は、「父母宮の官禄宮」になります。
つまり父親の仕事や父親の運気運勢をもみる宮でもあります。
どうして官禄宮が運気運勢をみる宮なのかですが、官禄宮は「気数位」ともいいます。
その「気」とは、貝原益軒の養生訓につぎのように記されています。
「人の元気は、もと是(これ)天地の万物を生ずる気なり。是人身の根本なり。人、此気にあらざれば生ぜず。」
「元気ですか?」という言葉はわたくしたちはよく使いますが、気とは生命エネルギーの根幹をなすようなものと考えられます。
また「数」とは、数秘術とか数理学という占術がありますが「運」のことです。
よって、気数位とは、わかりやすく言えば、「命運」をみる宮、つまり運気運勢をみる宮と考えられるわけです。
来因宮が父母宮や財帛宮(父母宮の疾厄宮)で、たとえば奴僕宮に太陽Bや天同Bがあるような方は、実際に父親は経営者や仕事でかなりやり手の人が見受けられます。
それは、生年Bはトップの星であり、お父様の運気運勢も盛大だからとみることができるからです。
Photo by Sabine van Straaten on Unsplash
しかし、奴僕宮にある太陽Bや天同Bを父親とみたら、残念ながら父親としての責任感は乏しい人になります。
(但し太陽Bの場合、文昌Dが田宅宮にあれば話は別です。)
★「紫微斗数は神様の黙示録」のブログ へ
(欽天四化の基本をマスターしていただけます)