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生年Dの「欠債」と「獲得」の意味はどう解釈すれば・・・

2019.10.13 11:05
●生年Dの「欠債」と「獲得」の意味はどう解釈すれば・・・

 

生徒様よりご質問をいただきました。
ツイッターにも簡単にQ&Aとして掲載させていただきましたが、欽天四化紫微斗数でとくに大切なことなので、本ブログであらためて詳しくご説明致します。

 

【ご質問】
生年化忌Dの獲得というのは、その入っている宮を獲得できるという意味ですか?
また、生年Dの「欠債」、「囚われる」の意味と獲得の意味はどう解釈すればいいのですか?
たとえば子女宮に生年Dがあれば、「欠債」と「獲得」では意味が矛盾してしまうので疑問に思ったのでご教示ください。

【回答】
 >生年Dの獲得というのは、その入っている宮を獲得できるという意味ですか?

生年D(生年化忌)の獲得というのは、A随D走の原理で「DはAまで獲得」するということと、我宮に生年Dがあれば自分が真に獲得できるということです。

残念ながら、他宮に生年Dがあれば自分は真に獲得できないことになります。
たとえば、女命で廉貞Dが他宮である奴僕宮にあれば、自分の地位が不安定であり正式な伴侶を獲得できない、つまり婚姻も不安定(妾、同居婚等)であるという意味になります。


※我宮・・・命宮、財帛宮、官禄宮、福徳宮、田宅宮、疾厄宮のこと、六内宮ともいう。
※他宮・・・兄弟宮、夫妻宮、子女宮、遷移宮、奴僕宮、父母宮のこと、六外宮ともいう。

〈参考記事〉
●ほんとうの“獲得”は、化禄ではなく“化忌”なのです。
●婚姻の吉凶

 

 >生年Dの「欠債」とか 「囚われる」の意味と獲得の意味はどう解釈すればいいのですか?

生年Dは、「欠債」とか「囚われる」の意もあります。
この欠債の意は、前世でやり残したことや、前世からの課題の意です。
囚われるの意も、ある意味、課題だから囚われるということになります。
たとえば、子女宮に生年Dがあれば、今世は子供のことで大なり小なり苦労することになります。
(子供がほしくてもなかなか授からないとか、子供の躾、養育で苦労する等)
また、官禄宮に生年Dがあれば、必ず仕事がある(獲得の意)という吉の意もありますが、仕事が課題であり仕事に囚われるということで、今世は仕事で苦労の多い人生です。

 

さらにご質問を頂戴しました。

【ご質問2】
A随D走は理解しています。
生年Aは「虚」だから他宮に入ったら70%の確率で得られるっていうのはわかっていて、僕がわからないのは生年Dは100%獲得できているが、前世からの課題でもある
たとえば、奴僕宮に生年Dが入っていたら人間関係に課題があるが、何を獲得できるのか?
それは、奴僕宮の友人知人、お客さんやファン、偏財なのかそれとも桃花なのか、宮のいろんな意味があるなかのどれを100%獲得できるのか?
生年Dの課題と獲得できるものは同じなのか?

そこがわからないのでご教示ください!

【回答2】
>生年Aは「虚」だから他人宮に入ったら70%の確率で得られるっていうのはわかっていて・・・

この解釈は間違いです。
生年Aが「虚」というのは、どの宮に入っていてもいえることです。
「A随D走」で、生年Dが我宮にあるなら、Aも虚ではなく100パーセント?自身が獲得できるということです

 
>奴僕宮に生年Dが入っていたら人間関係に課題があるが、何を獲得できるのか?
 
奴僕宮に生年Dがあれば、人間関係、とくに友人知人、同僚、兄弟姉妹、その他一般の人との関係で大なり小なり苦労や煩わしいことが多いはずです。
そして、問題なのは、獲得できる人は奴僕宮の人
つまり自分以外の人です。
たとえば、財帛宮に生年Aがあっても、自分が稼いだお金が他の人にいってしまう可能性があるということです。
しかし、その生年Dが自分の星(男命で太陽Dや女命で巨門D等)なら、大限で我宮(たとえば大限命宮や大限田宅宮)になる10年間は、自分もお金を獲得できることになります。
 
 
生年Dがいかなる宮にあっても、その星は人生でもっとも大切であるともいえます。
その星とのかかわりの如何によって、自分の人生の幸不幸が大きく影響するからです。
 
生年Dの意味は多岐にわたります。

陳老師のテキストに、「忌<D>、一忌走天下」、「了解忌之用法、就天下無敵手」とあります。
これは、化忌<D>の使い方がわかれば、すべてのことが解読できるという意味で、それほど化忌は大切であるということです。

最後に申し上げたいのは、自化D(自化忌)がある人ない人、ある人はいかなる宮にあるかが、生年Dの吉凶の作用に大きく関わってきます。
したがいまして、生年Dがある宮とその星とともに、自化Dがあれば、そちらの宮と星にも目を向ける必要があります。

 

 

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田中宏明 芦屋占い処・占風鐸 代表
2013年5月にはじめて台湾台中市の陳永瑜老師(写真左)に機縁を得る。
以後、訪台二十数回(平成30年現在)を重ね、定期的に飛星派並びに欽天四化派の紫微斗数や八字の伝授を受ける。
未だかつて知られていなかった欽天四化派の紫微斗数をこの日本に広めることを決意し、目下、芦屋と東京で鋭意教室や個人指導を行っている。

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